2004年09月23日

上原彩子

2002チャイコフスキーコンクールライブ上原彩子 チャイコフスキーコンクールライブ
2002年のチャイコフスキー国際コンクールで上原彩子が優勝した時は結構大きなニュースになったものだ。何せピアノ部門では日本人として、そして女性として初めての優勝だ。そんなわけでクラシック界のニュースとしては珍しく番組中に字幕速報が入ったほどである。しかし、当時の私はまるで興味なし。「どうせ日本人らしいあっさり醤油味な演奏だろう」と勝手に決め込んでいた。
しかし最近になって何気なくそのコンクールのライブCDを聴いてみてびっくり。とても日本人女性とは思えないほどのパワーそしてスタミナが溢れている。このCDにはラフマニノフのパガニーニ狂詩曲が収録されているが、以前所有していた○シュケ○ージのCDとははっきり言って比べものにならない。1つの要因として、コンクール・ライブという非常に緊張感漂う空気の中での演奏というのもあるかもしれないが、その緊張感を差し引いてみても実力的には十分すぎるほどだ。
今後の活躍が楽しみなピアニストだ。

投稿者 ZnZn : 22:31 | コメント (1) | トラックバック

2004年09月13日

Musica Barocca

Musica BaroccaMusica Barocca イルジャルディーノ・アルモニコ
四季の演奏でも紹介したイルジャルディーノ・アルモニコによるバロック名曲集だ。バロック名曲集と銘打ったCDはいくらでもあるが、鋭い感性と斬新な解釈を繰り広げるイルジャルディーノ・アルモニコにかかればこうなる。最初のバッハからしてまるで違う曲だ。序曲の出だしなんてジョン・ウィリアムズ作曲かと思わせるほどの厚みと奥行きがある。パッヘルベルのカノンも・・・・
といちいち説明するのも野暮な話だろう。とにかく聴けばわかる。クラシックを聴きなれて「いまさらバロック?」と思っている人でも買って損はない。「クラシックなんて退屈」と思っている人はこれを聴けばその音楽的自由度の高さを再認識してくれることと思う。

正直な話、私は収録曲も確認せずジャケット写真に惹かれて買ったのだが・・・

投稿者 ZnZn : 21:18 | コメント (1) | トラックバック

2004年09月05日

ヴィヴァルディ 四季

vivaldi le quattro stagioniヴィヴァルディ 四季 演奏:イルジャルディーノ・アルモニコ
この曲を聴いたことのない人は恐らくいないと思われる。どんな人でも聴けば「ああ、聴いたことある」というほど有名なヴィヴァルディの四季であるから、当然CDも山ほど売っている。そのほとんどはもはやBGMにしかならないほどの生ぬるい『癒し系』の演奏である。もっとも昨今はそのような演奏の方が好まれているようだが。
しかしイルジャルディーノ・アルモニコの演奏はそんな癒しとは程遠く、生々しいくらいに鋭角的なサウンドを生み出しているが、ただ鋭角的なだけでなく『春』の犬の泣き声、『夏』の雷そして嵐、『冬』の雪を踏みしめる音、全てが非常に写実的に表現されており聴いているだけでその情景が浮かんでくる。ヴィヴァルディの作曲当時にはこんな演奏はしなかったのかもしれないが、それが正しいか正しくないかは別としてこの方が楽しめる。これだけは間違いない。

投稿者 ZnZn : 19:05 | コメント (0) | トラックバック